やりたいことを考える前に、やりたくないことの解像度を上げることが大切

自己分析はやりたいことよりもやりたくないことを

看護師が病院やクリニック、介護施設等で働くだけでなく一般企業への転職は新たなキャリアパスとして注目されています。しかし、自分のやりたいことが分からないという方や、やりたいことを仕事にすることの難しさを感じている方も少なくありません。それでは、どのようにして自分に合った仕事を見つけていけばよいのでしょうか?

目次

やりたいことを仕事にするアプローチの限界

多くの看護師が医療業界で想いを持って働いている一方で、臨床現場の厳しさやキャリアのモヤモヤを感じていることも事実です。ここ数年で看護師としての経験を生かし、一般企業への転職を考える方、転職ではなくても副業として看護師以外で収入を得たいという方が増えています。このときに「やりたいことを仕事に」という理想を追求することは魅力的に思えますが、このアプローチには限界があります。特に、専門職から一般企業へのシフトでは、自分のスキルや経験が直接活かせない場面も多く、理想と現実のギャップに直面することが少なくありません。

一般企業と言っても業界・業種、働き方など選択の範囲が広すぎて、そもそも自分が何がやりたいのか分からないとう方も多いです。そんなときは、やりたいことではなくやりたくないことにフォーカスしてみましょう。これだけは絶対にやりたくないことを具体的に考えてみましょう。

やりたくないことの特定方法

納得した転職にさせるためには、やりたいことを明確にするだけでなく、どうしても避けたい業務や環境を明確に識別することが重要です。これには、自己分析が不可欠です。看護師としてのこれまでの経験を振り返り、ストレス源となった事柄や苦手と感じた業務をリストアップしてみましょう。

これまでの業務でストレスを感じていたこと

  • 夜勤があること
  • 死と向き合うこと
  • 肉体労働による身体への負担が大きいこと
  • 人手不足による業務過多
  • 人間関係のストレス

ここから大切なのが、それらの業務でなぜストレスを感じていたなのかを深堀りしていくことです。例えば、夜勤があることが苦痛であった場合、夜勤があることで何が苦痛になっているのかを具体的に掘り下げてみましょう。
例)夜勤があることが苦痛 それはなぜ?
 Aさん →今は良いけど結婚したり、子供ができたら家庭の時間を優先したいから。
 Bさん →夜、働くことが合っていなくて既に身体に支障が出ている。
 Cさん →夜勤のシフトで嫌な先輩とあたることがストレスとなっている。

このように夜勤が嫌だという1つの理由でも深堀りをしていくと人によって理由は変わります。つまり、その解決策もその人ごとにで変わってくるということなので、よりよい転職のためには自分が嫌だと思っていることについてなぜ?をしっかり言語化していくことが大切です。

また日々の業務だけではなく、学生時代やプライベートの面でも自分にとってどんな行動や状況が「苦痛」だったのかを振り返ってみることも自己分析に繋がるので考えてみてもらえたらと思います。

やりたくないことを深堀りできるワークシート

LINE公式アカウントから無料でダウンロードできますので是非、ワークシートも活用してみてください。

やりたくないことを避けることの長期的な利点

「やりたくないことをしない」「しなくても良い環境に身を置く」という選択は、単に働きやすいというだけではなく、自身のウェルビーイングのためになります。ストレスの少ない環境で働くことは精神的、肉体的健康に影響します。また、やりたくないことから遠ざかることで、自分の強みや興味を生かせる分野で深く専門性を発展させることができ、結果として自分らしいキャリア選択をしているという実感も得られます。さらに、長期的に見れば、自分に合った職場での高いパフォーマンスは、キャリア資産となり市場価値を高めていくことに寄与するでしょう。

自己分析の方法としてのキャリア・アンカー

看護師から一般企業への転職を考える際は、これらの点をふまえ、自己分析を丁寧に行うことが成功への鍵です。自分自身の価値観やキャリアに対する期待を明確にし、理想と現実のバランスを取りながら、自分が納得できる意思決定をしましょう。

自分の価値観を知るためにキャリア・アンカーという心理学者のエドガー・H・シャインによって提唱された概念があります。簡単な40問のアンケートに回答いただくことで自身のキャリア・アンカーを知ることができます。興味のある方は是非、活用してみてください。

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