集中治療室(ICU)という高度な現場で培った確かなスキルと経験を持ちながら、新たなキャリアを追求するため企業への転職を決断したみことさん。今回は、彼女がなぜ看護師を目指し、ICUでどのような経験を積み、そしてキャリアの大きな転機をどのように乗り越えてきたのか、お話を伺いました。
この記事を書いてくれた人

みことさん
ICU看護師→アートメイクナース(サロン経営) “何かしたいけど、一歩が踏み出せない”から一転。 好きなことは食べることです。
ICU看護師の現場で培った確かなスキルと、感じた「やりがい」と「葛藤」
まずは、看護師を目指されたきっかけから教えていただけますか?
幼い頃から、看護師として働く母に憧れていたことと、「人と関わる仕事がしたい」という気持ちが強かったため、迷うことなく看護師を目指しました。
病院では具体的にはどのような業務をしていましたか?
ICUでは、患者さんの全身状態の厳重な観察とアセスメントを主体に行っていました。医療機器の管理、薬剤投与、急変対応はもちろん、ご家族へのケア、多職種とのカンファレンスも重要な業務でした。
ハードな現場だったと思いますが、特に「きつかった」と感じたのはどんな時でしたか?
看取りが続いた時、心が麻痺しているような感覚になり、そんな自分に自己嫌悪に陥ったことがありました。自分の看護観が分からなくなり、自信も喪失し、無気力な自分が怖くなった時期がありましたね。
一方で、「楽しかった」と感じたやりがいは何でしょうか?
患者さんの少しの変化に気づき、早期に対応することで急変を防げた時です。特に1、2年目は、日々の勉強が実際の現場と結びついた時に、大きなやりがいを感じて楽しむことができました。
安定を捨てて企業へ。ICU看護師がアートメイクを選んだキャリアチェンジの決断
そこから企業への転職を考えたきっかけ、そして決め手は何だったのでしょうか。
元看護師の女性起業家さんとの出会いが大きなきっかけです。彼女を通して、自分の理想のライフプランを重視しながら、看護師の資格を活かして社会で活躍できる道があることを知りました。これが、自分が今後なりたい姿や、理想の生活について真剣に考える転機となりました。
転職活動はどのように進められたのですか?
きっかけを下さった起業家さんに、今からできることを聞き、実践していきました。また、看護職の転職サイトを活用したり、看護師の友人から現場の評判や勤務先の情報収集を意識的に行っていました。
病院勤務から企業へ飛び込む中で、苦労した点はありますか?
ICUや病院勤務で培った「安定思考」や「論理的思考」から一転、企業に伴う「答えのないものへの挑戦」や「クリエイティブな思考」を取り入れていく過程のギャップに苦労しました。考え方をシフトしていく必要がありましたね。
数ある業界の中で、アートメイクを選ばれたのはなぜですか?
アートメイクが流行していることと、今後も分野が拡大し、社会的にも需要が高まると感じたためです。
リスクアセスメントから「どうしたらできるか」へ。アートメイク看護師として見つけた新たな可能性
実際に転職されてみて、良かったことと、苦労したことがあれば教えてください。
転職して良かったことは、この大きな選択と覚悟をきっかけに、「自分で決めたことは後悔しない」という確信に繋がったことです。苦労したことは、今のところ特にありません。
企業で働き始めて気づいたことはありますか?
「人との繋がりで仕事が広がっていく実感」と、「自分次第でどこまでも可能性が広がる」ということに気がつきました。病院ではどうしてもリスクアセスメント(危険性の評価)が多くなりますが、企業に入ってからは「どうしたらできるか」と常に前向きな思考になりました。
最後に、これから実現したいこと、目標を教えてください。
現在は眉毛アートメイクを主に担当していますが、今後は頭皮アートメイク看護師としても活動を拡大していく予定です。また、将来的に看護職のキャリア支援にも携わってみたいと考えています。
まとめ
ICUでの経験を土台に、新たな分野で「どうしたらできるか」と前向きに挑戦を続ける彼女。選択を重ね、唯一無二の道を切り開く姿は、「選ぶたび、私になる。」を力強く証明しています。そのしなやかな強さと前向きな挑戦は、キャリアに迷う、看護師の背中を押してくれるでしょう。

