こんにちは。ArchNurseのけんいちです。
看護師として働いていれば誰もが”辛い”とか”辞めたい”と思ったことは1度くらいはあると思います。
看護師とキャリア面談をしていると、多くのキャリアの悩みがあります。その悩みは大きく4つに分類されます。この記事ではその4つの悩みを解説し、最後にキャリアコンサルタントして転職のアドバイスもまとめていますので是非、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
看護師の転職理由 BEST4
- 人間関係
- 経済面
- 身体面
- スキルアップ
人間関係
看護師の転職理由は、人間関係が80%を占めます。(転居等での物理的に致し方ない理由は除く)よく転職理由で現職の”給与が低い”からという話が出てくるのですが、実は本質的な課題ではないことが多いです。これが本質的な課題になる場合はどういう場合なのかは次の経済面で説明をします。
なんとなく給与を上げたいという方の場合は、どれくらい上げたいかとか、なぜ給与が低いとがダメなのか?という問いに対して明確な答えが出てきません。お金はないよりはあったほうが良いというそれくらいの理由です。ということはお金以外にも転職理由があるはずで、ココを深くお話をしていくと人間関係に行き着くケースが多いです。これは看護師さん自身も案外気づいていないことなのですが、当時を振り返って考えてみると、病棟師長が変わった時や、同期のAさんが異動になった。といった”人”に起因した理由からストレスを感じるようになったということがよくあります。
さらに人間関係について具体的に話をすると80%以上はこの3つで完結します。
具体的な事例
- 上層部(経営陣)が変わった。
- 部長(師長)が変わった。
- プリセプターと合わない。
みなさんも身に覚えがあるのではないでしょうか?
経済面
経済面が理由というのは”給与を上げたい理由”が明確にある方です。
例えば今の手取りが月20万円だったとします。これを23万円に上げたいという方がいたとします。この3万円が上がらないと明確に支障が出る理由があるとう方は”経済面”が本質的な課題だと言えるでしょう。
具体的には
- 子供の教育費
- 家のローン
- 離婚によって生活費が足りなくなる
こういった背景の方が多いです。
相対的に自分の病院が低いから給与を上げるために転職したい。これも転職理由にはなると思います。ただし、ここには大きな落とし穴がありますので、よく考えて転職活動をしてもらうほうが良いと思います。
- A病院:月額支給28万円(基本給20万円)賞与4ヶ月 年収416万円
- B病院:月額支給34万円(基本給20万円)賞与無し 年収408万円
月の手取りはB病院のほうが圧倒的に多いが年収では、B病院のほうが多くなる。
これはシンプルで分かりやすいのですが、退職金等も絡んでくるので、実際はもっと複雑になります。月の手取りが上がったからといって退職金のない職場だったり、賞与が3ヶ月から5ヶ月になったのに基本給が下がってもらえる金額が減ってしまうとか、目先の給与だけに囚われるのは、長期的に収入を増やすことに必ずしも繋がりません。給与を理由に転職を繰り返してしまうのは、あまり良い状態でないです。どのタイミングでどれだけお金が必要なのかもしっかりと考えた上で転職活動をすることが大切です。
身体面
身体面での転職でよくあるのが”夜勤が辛い”というケースです。この場合は大きく2つ理由があると思います。
1つ目は、精神的に辛いという場合、これはまだ経験の浅い看護師さんに多いのですが、自分に自身がないから夜勤が不安だったり、先輩社員2人で入らないといけないプレッシャーだったりします。
2つ目が身体面です。夜勤が体力的にきつくなるというケースです。年配の看護師さんに多くなるのですが、それ以外でも大学病院等で5.6年ハードな勤務を続けてきて身体がきつくなったという方もとても多いです。
スキルアップ
実際にあった例でお話をすると糖尿病看護の認定を取得された看護師さんがいました。ただし、自身の病院では既に同じ認定を持った看護師がいるので他の病院でその認定を生かしながらスキルアップをしていきたいという悩みでした。
また循環器をもっと勉強してみたくなったので専門のハートセンターで経験を積みたいとか。基本的には現状に大きな不満がある訳ではないが今の環境だとこれ以上スキルアップが望めない、可能性が低いというケースでとてもポジティブな転職理由です。
さいごにアドバイス
なぜ辞めたいのか?本質的な課題を見つける。
転職活動をする上で、最も大切なことがなぜ自分は転職をするのか?の理解ができていることです。
転職とは
”現状”と”あるべき状態”のギャップを埋めるための1つの”手段”です。
1つの手段というところがポイントでそのギャップを埋めることは”転職”でなくても良いかもしれません。例えば今の病棟から外来に異動をお願いすること。家族の問題であればもしかすると自身の転職でなくてご主人の転職のほうが”あるべき状態”に近づくかもしれません。
そのときに立ち返って考えなければいけないのはなぜ自分は転職をするのか?ということです。
転職は自分との戦い
転職をして良かったと思える人には共通していることがあります。それは自分の課題と向き合うことに妥協しないということです。簡単に言えば、今が嫌だから辞めるということだけですぐに転職をしてしまっても、転職先でもすぐに同じ壁に当たる可能性が高くうまくいきません。看護師さんの場合は売り手市場なので表面的な条件が良い求人もたくさんあると思います。今が嫌だからその求人に飛びついてしまうことは簡単ですが、当然リスクもあると考えた方がよいです。
誰かに言われたからとか、今が嫌だから、という理由だけでなく自分の”あるべき状態”にむけてという強い意思が大切だと思います。
その強い意思があれば、結果的に転職が成功だったと言えるでしょうし、自ずと未来のキャリアも拓けてくると思います。