こんにちは。ArchNurseのけんいちです。中居正広さんが芸能界引退を発表されました。それに関連してフジテレビの対応がニュースでいろいろと取り上げられていますが、みなさんはこの話題から何を感じましたか?
私はキャリアコンサルタントという視点から、一つの職場や役割に固執しすぎてしまうことのリスクや、キャリアの選択肢を広げる機会をつくることの大切さについて改めて考えさせられました。その考えについて私自身の気づきを書き留めておきたいと思い記事にしましたので是非、読んでいただけると嬉しいです。
1つの企業や組織に依存せず、自律したキャリアを築く
終身雇用や年功序列が前提だった時代が終わりつつある今、40代に差し掛かると、多くの方が『これからの自分のキャリア』をどうするべきか考えるタイミングを迎えます。
実際に私自身も、30代の後半から子育てが少しずつ落ち着き、個人の時間が増えていく中で、これからのキャリアをどうしていくかということを考え始めました。これからの時代、私たちは1つの企業や組織に依存せず、自律したキャリアを築くために、自ら行動する必要があります。
エスカレーター型からオーダーメイド型へ変化するキャリアの未来
かつて、安定した雇用や年功序列に基づいた働き方が理想とされていました。しかし、現代ではその価値観が揺らぎ、終身雇用の概念は過去のものとなりつつあります。実際に、年齢やキャリアの成熟度に関係なく、労働市場は柔軟化し、多様化しています。既に多くの企業が新卒の初任給を上げ、優秀な人材を獲得しようとする動きが見られます。
/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/42QGR356EJKSLDUVR4WKC2A7AA.jpg)
ライフステージが大きく変化する40代前後には、キャリアに対する価値観が大きく変化するケースが多く見られます。これまでのように一つの企業で長年働き続けることが良い結果を生むとは限りません。むしろ、適切なタイミングで新たなチャレンジをすることが、長期的に見て有益なキャリア形成につながるのです。
私たちのキャリアは決められたレールに乗っていく『エスカレーター型』から、個人の意志や希望を反映させ日々変化しつづける『オーダーメイド型』へと移行しています。この変化において重要なのは、『キャリア自律』や『メタ認知』の力を育むことです。
メタ認知とキャリア自律の重要性
メタ認知とは、自分自身の思考を客観的に把握し、理解する力です。これを活用することで、仕事やキャリアにおいて必要なスキルを評価し、どの方向に進むべきかを冷静に見極めることができるようになります。40代になれば、企業から求められることも変わってきます。体力にも衰えがあったり、子育て、介護等の様々な問題も発生してきますので、これまでの経験を振り返りながら、今後どう生きていくかを真剣に考えることが求められます。
このタイミングで最も大切なのは、自分の強みや弱みを深く理解することです。自分自身の経験を振り返り、どの部分が最も活かせるのかを見極め、今後のキャリアにどのように活かすかを考えることが、メタ認知を活用したキャリアの再構築の第一歩となります。
一方で、キャリア自律とは、自分のキャリアを自分の手で選び、主体的に作り上げていく力です。「エスカレーター型」のキャリア形成においては、与えられた仕事や役割をこなしていくことが多かったかもしれません。しかし、「オーダーメイド型」のキャリア形成においては、自分のキャリアを自らの手でデザインしていく必要があります。
メタ認知を高める3つの方法
メタ認知を高めることは、自分のキャリアや人生を主体的に設計するために不可欠です。以下では、メタ認知を効果的に育む3つの方法を紹介します。
自己対話を習慣化する
日々の生活や仕事の中で、自分自身と対話する時間を作ることが重要です。具体的には、毎日の終わりに「今日の仕事でうまくいったことは何か」「もっと改善できた点はどこか」と問いかける習慣を持つと良いでしょう。このような内省の時間を確保することで、自分の行動や感情を振り返り、客観的に理解する力が鍛えられます。
フィードバックを活用する
他者からの意見や評価を積極的に受け入れることも、メタ認知を高める鍵です。自分一人では気づけない視点や盲点を他者が教えてくれることがあります。たとえば、上司や同僚、信頼できる友人に自分の行動や考え方についてフィードバックを求め、その内容をもとに改善策を考えると、より客観的な視点を養うことができます。
ArchNurseでもふらっとなかめは第三者からフィードバックを受けることができる絶好の機会ですので、是非興味のある方はご参加ください。

学びの機会を広げる
新しい知識やスキルを学ぶ過程で、自分の考えや行動を見つめ直す機会が増えます。たとえば、キャリアに関連する講座やワークショップに参加することは、自分の強みや改善点を発見する良いきっかけになります。また、本を読むことや異なる分野の人々と交流することも、新しい視点を得る手段として有効です。
これら3つの方法を実践することで、メタ認知の力を高めるだけでなく、キャリア自律を進める基盤を築くことができます。自分自身を深く理解し、変化の時代を柔軟に生き抜くために、日々の習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか。
人生100年時代に向けたオーダーメイド型キャリアへの挑戦
「人生100年時代」という言葉は、単に長生きするだけでなく、長い人生をどう生きるかが問われる時代を意味しています。仕事の選択肢が広がる中で、仕事とプライベートのバランスを保ちながら、自分らしいキャリアを築くことが求められています。
40代はキャリアの「再設計」を考える良い時期です。今までの経験を活かし、新しいスキルを取り入れたり、情熱を持てる分野に挑戦したりすることで、人生をより充実させることが可能です。
従来のキャリア論は、終身雇用や年功序列を前提としていましたが、現代では「古き良き時代のキャリア論」から脱却し、自己の価値を最大限に引き出す「オーダーメイド型」のキャリア形成が求められています。自己認識とメタ認知を活用し、キャリア自律を意識した働き方が重要となるのです。
今後のキャリアは、自己認識と自己実現を基盤に、新たな挑戦を続けることが鍵となります。自分らしいキャリアを築き、豊かな人生を送るために、柔軟に変化していく必要があります。