看護師の経験年数別にキャリア・アンカーの診断結果を出して比較してみた

看護師経験年数別キャリアアンカー診断結果

こんにちは。ArchNurseのけんいちです。こちらの記事ではArchNurseで実施できるキャリア・アンカーの無料診断の結果をもとに、看護師経験年数別にキャリア・アンカーの診断結果にどのような違いがあるかをまとめてみました。

ArchNurseのキャリア・アンカー診断はスマホで簡単にできますので、まだやっていないという方は是非、この機会に実施してみてください。

目次

看護師経験年数別の数値まとめ

今回のまとめにおいて対象となっているのは106名で、経験年数の内訳は下記の通りです。たくさんの方に回答いただきありがとうございます。

経験年数人数(人)
看護学生11
1年未満6
1年以上3年未満7
3年以上5年未満23
5年以上10年未満24
10年以上35
合計106
看護師経験年数別の対象人数

こちらの皆さんのキャリアアンカーの回答結果を経験年数別に平均値を出して表にしてみました。

①専門・機能的能力②管理能力③自律・独立④保証・安定⑤創造性⑥奉仕・社会貢献⑦純粋な挑戦⑧ワークライフバランス
看護学生15.69.916.513.315.819.113.218.4
1年未満17.27.217.015.212.015.812.517.7
1-3年未満14.311.915.717.111.717.413.920.4
3-5年未満16.711.016.816.012.419.115.620.3
5-10年未満17.39.514.516.910.417.814.520.1
10年以上16.511.214.516.913.118.015.420.6
看護師経験年数別のキャリアンカー平均値

ふむふむ…

数字の羅列だといまいちピンとこないと思うので、視覚的に分かりやすく色付けしてみました。

この表を見てみなさんはどんなことを感じましたか?

また、どんな考察をされますか?

私はストレングス・ファインダーの1位が「着想」という人間なのでいろんなことが浮かんでワクワクしました。が、考察については書き始めると止まらなくなるので、それはまた別の機会でお話しできたらと思います。キャリア・アンカーについてあまり馴染みのない方はこちらの記事で解説していますので合わせて読んでみてください。

キャリア・アンカー診断結果の事実ベースの洗い出し

解釈や考察はみなさんで楽しんでいただくとして、一旦今回のデータをキャリア・アンカーのそれぞれの項目ごとに事実ベースでまとめておきたいと思います。対象者数も少ないのであくまで参考程度に見ていただければと思います。

専門・機能的能力

  • 1年未満:17.2と他の経験年数に比べて高い。
  • 5-10年未満:17.3と最も高い。

管理能力

  • 全体平均では最も低いスコア
  • 特に1年未満(7.2)と10年以上(11.2)は低い。

自律・独立

  • 全体的にばらつきがあるが、看護学生(16.5)が最も高い。

保証・安定

  • 看護学生(13.3)が最も低く、3-5年未満(16.8)が最も高い。

創造性

  • 全体平均では2番目に低いスコア
  • 1年未満(12.0)が最も低く、10年以上(15.4)が最も高い。

奉仕・社会貢献

  • 全体平均では2番目に高いスコアである。
  • 全体のばらつきが少ない。
  • 3-5年未満(16.0)が最も低い。

純粋な挑戦

  • 看護学生(13.2)が最も低く、5-10年未満(14.5)が最も高い。

ワークライフバランス

  • 全体平均では最も高いスコアを示している。
  • 10年以上(20.6)が最も高い。
  • 経験の浅い属性(1年未満、看護学生)が平均値より低い

看護師キャリア支援の経験から今回の結果について感じたこと

今回のまとめを通じて、私が看護師のキャリア支援で感じていた部分と合致するところもあり、個人的にはかなり有益なインプットになりました。ワークライフバランスや奉仕・社会貢献のスコアが高いのは、やはり看護師の資格を取得するという意思決定の背景にそういった価値観があるということなんですよね。

また「保証や安定」のスコアも想定的には高いのですが、経験年数の浅い方のほうがそのスコアが低い傾向にあります。あくまで仮説ですが、これは看護職というより今の日本社会全体の流れなのでないかと感じています。

今回はn数が少ないので参考程度の部分も多いですが、もう少し回答が集まったらきちんと分析してみたいなと。ただこのあたりは専門ではないのでどなたか一緒にやってくれる人いたら連絡くださいw

ということで、キャリア・アンカー診断をまだ実施していない方はこの機会に是非、挑戦してみてください。

診断結果を他人と比較することだけでは意味がない

ここまで、まとめてきましたが、キャリアコンサルタントとして1人のキャリアという観点で考えると、キャリアアンカーの個人結果を他人と比較するというのは正直あまり意味がないと思っています。こういった機会を通じて他者を知ることで自分を知る。つまり、自己理解を深めるということに意味があり、そこから自分が納得できる自分の内側にあるキャリアの指針を見つけていくことが大切です。

ArchNurseではふらっとなかめNurselfというキャリア支援の機会を通じて看護師のみなさんのキャリアの選択肢を広げ、笑顔で働く方が増えるようなそんなお手伝いをしていきます。

一緒にArchNurseを盛り上げてくださる方も募集していますので気軽にけんいちまでご連絡ください。

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この記事を書いた人

けんいちのアバター けんいち キャリアコンサルタント

看護師の転職支援に約10年携わり、キャリアコンサルタントを取得。
2020年に看護師キャリアコミュニティ「ArchNurse」を立ち上げ、キャリア支援のプロジェクトを複数展開しながら、産業保健、健康経営関連サービスの企画職として従事。

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